恐竜についてもう一度勉強し直したい大人向けに、おススメの1冊、古生物学、恐竜学の入門書。

「大人のための恐竜教室」真鍋真、山田五郎
のご紹介です。


かつて恐竜キッズだった大きなお友達、そうじゃなかったお友達、みんなに読んでもらいたい良書。

予備知識が全くなくても楽しめる1冊。

デイノケイルスの全身骨格化石
デイノケイルスの全身骨格化石


大人も恐竜知識のアップデートが必要


NHKラジオの「子ども科学電話相談」に電話してくる、ダイナソーキッズ。

最新の知識を最新の図鑑から得ている彼らに対して、大人としての威厳を保つためにも是非、ご一読を。

一度読んでいただければ、恐竜Loveのちびっ子たちと対等に話ができるようになること、間違いありません。



ご自分が子どもだった時を思い出してみてください。

T・レックスは直立二足歩行で、尾は引きずっていませんでしたか?

あるいは、ブロントサウルス(Brontosaurus)って聞いたことありますよね?

今は言いません。同じ恐竜を、アパトサウルス(Apatosaurus)と言う、とか。

あるいは、恐竜は最初は2足歩行の肉食獣だった。

そのうちに草食のやつらが出てきて体が大きくなって、体を安定させるために4足歩行になって・・・
だいたい、恐竜の定義だって初めて聞きました。

それにとどまらず、羽毛が生えていた恐竜がいたとか、いや生えてなかったとか論争になっていたり。
いつの間にか、鳥は恐竜から進化したという説が当たり前になり、今や「鳥は恐竜だ」とさえ言われています。

私たち大人も、日々刻々、自分の中にある知識をアップデートしていかなきゃなりません。



まさに、大人のための恐竜教室

本書は、真鍋真さんと山田五郎さんとの恐竜にまつわる対談集ですが、中に、非常に面白い一節があります

『恐竜には2種類「竜盤類/鳥盤類」がある。

そして、恐竜から鳥に進化するのは、竜盤類(T-レックスとか)で鳥盤類(トリケラトプスとか)ではない。

山田五郎さんはここに噛みついた、
「紛らわしい、なぜ鳥に進化した方を鳥盤類と呼ばないのか?」と。

*鳥盤類の骨盤が鳥に似ているのは「他人の空似」だと、かの小林先生も言っていました。

真鍋先生曰く、「大人はたいていそこに引っかかる、なぜ鳥盤類が鳥に進化しなかったのか?」と。

かつ、「子供はそこに疑問を持たない。図鑑に書いてあることを知識としてスンナリ受け入れる。」とも。

「え、子供にはそこは疑問じゃないんだ?」』

山田さんに素朴かつ的をえた質問と、真鍋先生の丁寧な回答のやり取りは読んでいて楽しいです。

さらに竜盤類のうち、鳥に進化するのは獣脚類だということらしい・・・

本書は、まさに「大人のための」恐竜に関する最新情報を提供してくれる本です。





大人のための恐竜教室
山田五郎
ウェッジ
2018-08-03



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